第12回
【速報4月2日・インドネシア】緊急事態政令について・法人所得税率の引き下げ
朝日税理士法人 執筆
この度、インドネシア政府より緊急事態政令(“Perppu” No 1/2020、2020年3月31日付発行即施行)が公表されました。
この中で税制に関する事項は第3章の第4条から第10条に規定されています。
規定された内容に目新しいものは特にありませんが、オムニバス法にて2021年1月から施行予定であった法人所得税の税率引き下げが前倒しで施行されることが規定されました。
具体的にはPerppu第5条において下記の通りとなりました。
2020年度から2021年度までの課税年度… 法人所得税率 22%
2022年度以降の課税年度… 法人所得税率 20%
(作成者注記)
12月決算の会社
2020年度(2020年1月開始事業年度)および2021年度(2021年1月開始事業年度)は22%
2022年度(2022年1月開始事業年度) 以降は20%
3月決算の会社
2020年度(2020年4月開始事業年度)および2021年度(2021年4月開始事業年度)は22%
2022年度(2022年4月開始事業年度) 以降は20%
また、国税通則法(Ketentuan Umum Dan Tata Cara Perpajakan “KUP”)に関するものとして以下が規定されました。
※ 税務調査時の税務調査の結果(SKP)に不服である場合、異議申し立て(Keberatan)に持ち込むまでの期限は通常3ヶ月以内(KUP第25条3項)ですが、これが3ヶ月延長されて最大6ヶ月以内となる。
※ 税金の還付が確定してから税金還付されるまでの期間は通常1ヶ月以内(KUP 第11条2項)ですが、これが1ヶ月延長されて最大2ヶ月以内となる。
※ 不当な税金の金利請求の取り下げ、不当な更正金額の取り下げないしは減額、などの申し立てをした場合の当局からの決定は最大6ヶ月以内となる。
さらに、以前から課税強化の動きがありました電子商取引(e-commerce “PMSE”)についての課税をこの機会に強化することが本政令に組み込まれました。詳細は別途規定がされるようです。
上記情報は執筆時点(2020年4月2日時点)の最新の情報に基づいて作成していますが、今後更新される可能性があります。実際の税務対応については個別にご相談ください。
以 上
この記事の提供元:朝日税理士法人グループ
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