多言語化を制するものがグローバル化を制する

第70回

世界の商談ミーティング: シンガポール (独断と偏見シリーズ)

WIPジャパン株式会社  上田 輝彦

 

世界の商談ミーティング: シンガポール

シンガポールは華人が多く「食事は済みましたか」とあいさつ代わりに言う人がいます。挨拶は握手が基本で、名刺交換も重要です。名刺は両手で丁寧に受け取り、会議中はテーブルに置いておくことが望ましいでしょう。

ビジネスに関しては、非常にドライで、初対面でも相手の学歴やキャリアを確認し、ビジネスパートナーとしてふさわしいかどうかを見極めてくるでしょう。

なお、英国の植民地であったこともあり、契約主義の西欧のビジネス文化が広く行き渡っています。したがって、すべてのやり取りを契約書などの文書に残すことが重要で、曖昧な表現は避け、条件付きの「YES」は実質「NO」であることもあるため、文面で確認することが推奨されます。

ビジネスシーンでは時間を惜しむ人が多く、時間厳守が求められます。遅刻は避け、予定通りに進行するように。

マレー系やイスラム教徒のシンガポール人はお酒を飲まないことが多いため、無理に勧めることは避けましょう。また、ハラルフードへの配慮も必要です。

英語は、ご存じ通称「シングリッシュ」、英国英語と中国語のミックスされていて、しばらくは日本人には聞き辛いかも。語尾に中国語の「マ(疑問)」とか「ラ(完了)」とかくっついてくるユニークな特徴を持っています。


 

WIPジャパン株式会社
代表取締役会長 上田輝彦(うえだ てるひこ)

福井・兼業農家出身。中・高では卓球選手。数学・世界史・世界地理を愛好。上智大学(法学部)在学中、欧州各国や中国等を跋渉、その後、住友銀行(大阪)、英国ケンブリッジ大学大学院留学(歴史学部)を経てWIP創業。オリンピック関連調査を端緒として、多言語および海外市場を対象にした事業のみに特化し現在に至る。「グローバルビジネスほど面白いものはない」が信条。

一般社団法人クールジャパン協議会 専務理事


Webサイト:WIPジャパン株式会社

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